『風立ちぬ』- 宮崎駿のラスト作品

ストーリー

本作は、飛行機が大好きな少年・坂本竜馬が、夢を追いかけて航空機エンジニアとして働く物語。竜馬は天才的な技術者として、次々と飛行機の改良を行い、その才能を買われて海軍機や世界初の完全金属製旅客機「シンガポール」を開発するまでに至る。

そうした中、竜馬は病気の美しい妻である彩恵と出会い、一緒に過ごす幸せな時を過ごす。そして、太平洋戦争勃発の影響で、彼は戦争のための技術開発に従事することになる。竜馬は、人々を救うという夢と、国のために尽くすという使命感との狭間で揺れ動く。

評価

『風立ちぬ』は、宮崎駿のラスト作品であり、彼のキャリアを締めくくる作品となった。現代の日本に生きる若者たちに向けて、人間が抱える悩みや人間関係、夢や希望の重要さを伝えることを目的として制作された。また、昭和の世界観を再現する手法が随所に散りばめられており、昭和のファンにも楽しめる内容となっている。

音楽にも注目が必要だ。岩代太郎氏が、劇中歌を15曲作曲した。劇中歌は、ストーリーとリンクした歌詞とメロディで、心に響くものがある。特に、竜馬が奏でるピアノの音色は、美しい響きで心を打つ。

画面も美しい。宮崎駿作品らしい、豊かな色彩と力強い画が特徴的だ。自然の明暗、風景の美しさ、町並みの美しさが描かれ、背景にも随所に細かい描写が施されている。

まとめ

『風立ちぬ』は、宮崎駿が語りかける「人間っていいもんだ」というメッセージを強く感じられる作品だ。静かで心温まるストーリー、美しく透明感のある画面、そして、観客の心に残る劇中歌。これら全てが総合して、不朽の名作としての地位を確立する作品となった。

★★★★★


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