『君の名は。』レビュー

ストーリー

『君の名は。』は、東京と山の中の田舎町を舞台にした青春ファンタジー映画である。主人公の男子高校生、立花瀧と女子高校生、宮水三葉が、ある日突然「入れ替わり体験」をするところから物語が展開する。

二人はその度に、相手の世界で体験したことを日記に書き、それを読み合うようになる。だが、ある日突然入れ替わりができなくなってしまい、瀧は宮水を探し始める。

物語は、入れ替わり体験や、それを取り巻く謎が次第に明らかになるとともに、二人の心の成長を描き出している。

立花瀧は、女子からもモテるが、やる気も方向性もなく、勉強もせず遊んで暮らしている。一方の宮水三葉は、地味な容姿ながら、神社を守る「巫女」の家系に生まれ、家の伝統を守るために決められたことを黙々とこなすタイプ。

二人の出会いによって、それぞれに多くのことが起こり、成長を遂げる。

音楽には、RADWIMPSの楽曲が使用されている。劇中歌「前前前世」や「夢灯籠」が、物語の雰囲気を盛り上げている。

アニメーションは、新海誠監督の手がけるもので、美しい自然や、東京をはじめとした都市の描写が素晴らしい。特に、映画後半の展開で描かれる「彗星群」と、宮水の描く「日々の風景」など、新海作品のようなビジュアルが印象的である。

『君の名は。』は、青春ファンタジーとして、入れ替わり体験や、それがもたらす成長や感動、そして、誰もが経験する別れや再会も描いている。また、音楽やアニメーションも非常に高いレベルであり、見る人の心を揺さぶる作品となっている。