アニメ『おそ松さん』レビュー

概要

『おそ松さん』は、赤塚不二夫原作の漫画『おそ松くん』をリメイクしたテレビアニメである。2015年から2018年まで第1期から第3期まで放送され、爆発的な人気を博した。

ストーリー

物語は、ほかの六つ子と同様、面倒くさいことは飛び越して、毎日を楽しくすることだけを考えているボーイズ六つ子たちが、現代社会に生きる様々な人々に絡んでいく。彼らは、悪さをするわけでもなく、ただマイペースに回りの人々から反応を引き出していく。また、キャラクターは六つ子兄弟だけでなく、周りのキャラクターも魅力的に描かれており、観ているだけで楽しめる。

キャラクター

キャラクターの魅力は、おそ松兄弟たちの全員がいい意味でクセのあるキャラクターであること。だだっ広い顔、完璧なネクタイ、細かすぎる手作りグッズと、それぞれ個性的な兄弟たちは、そのキャラクターのギャップからくる笑いを提供する。

また、六つ子たち以外でも、一度出会うと忘れられない印象的なキャラクターが多数登場する。物語に登場する彼らは、そのキャラクターごとに個性が光る。ヒロインの一人である夏目さんをはじめ、爆走おばあちゃんという名前の仕事への情熱がまるで童話の登場人物のような人物など魅力的なキャラクターが登場し、物語を盛り上げる。

アニメーション

アニメーションは、カラフルでポップであり、原作の魅力をしっかり引き出した作りになっている。ストーリーに合わせて変化する画風も面白く、退屈しない。

音楽

音楽には、懐かしいアニメソングをアレンジした曲やオリジナル曲が多数使用されている。また、声優陣自らがCDを発売するなど、音楽性にも力が入っている。アニメのエンディング曲も、その回のテーマに合わせた曲や、異なるアーティストが歌うカバー曲が使用されており、聴き応えがある。

まとめ

『おそ松さん』は、個性豊かなキャラクターたちが繰り広げる日常風景を描いたアニメ。誰もが思わず笑ってしまう演出や、原作をもっと楽しむことができる小ネタがいろいろ含まれている。ストーリーは単純だが、そのシンプルさゆえに見た人を癒してくれる。この作品は、けして盛大に大スケールな物語を描いているわけではないが、たとえそうでなくても、人々の心を動かし続けている。