「君の膵臓をたべたい」のレビュー

ストーリー

主人公の高校生・春川唯はある日、偶然にも同級生で病気を患う山内桜良の日記帳を見つける。そこには「秘密の病気」を抱える桜良の心情が綴られており、唯は彼女の病気にまつわる想いと向き合いながら、次第に彼女との交流を深めていく。そして、やがて彼女が抱える深い闇と向き合うことになる。

キャラクター

・春川唯：主人公。いつもひとりでいることが多く、学校内でも比較的浮いている存在。しかし、桜良と出会い、彼女が抱える秘密に向き合う中で心を開き、成長していく。思春期特有の葛藤や、将来への不安を抱えている。
・山内桜良：唯と同級生で、秘密の病気を抱えている少女。明るく、周囲の人から愛される存在だが、彼女自身は孤独を感じており、日記帳にその想いを書き綴っている。唯との出会いをきっかけに、彼女自身も成長していく。
・唯の母親：唯の将来に対し、ある思いがあり、唯に膵臓の話を持ちかける。唯を気遣う一方、自分の秘密を隠しながら過ごす。

美術、音楽

美しい画面と繊細な音楽が印象的な作品。春や夏の季節感が織り込まれた美しい背景や、唯と桜良の日常を描いたシーンが繊細かつ美しく描かれている。また、主題歌「回転木馬」は劇中のシーンと合わせて聴くと感動的なシーンが多く、物語の世界観にさらに引き込まれる。

総評

心を揺さぶるストーリーと美しい映像、感動的な音楽で構成された「君の膵臓をたべたい」は、思春期の葛藤や将来への不安に向き合う人にとっての心の支えとなる作品といえる。唯と桜良の成長、彼女たちの秘密、そして命の尊さが描かれたこの作品は、必見のアニメ作品のひとつとなっている。