『君の名は。』レビュー

ストーリー

東京の高校生・三葉と、山奥の田舎町に住む男子高校生・瀧が、とある奇妙な夢を見ることから物語は始まる。夢の中で二人は入れ替わり、お互いの日常を体験する。やがて、入れ替わりが起こるのは、夢だけでなく現実にも起こり始め、二人はお互いの存在に引き寄せられていく。しかし、時間の制限や、糸口のない交錯、そして彼女たちが抱える問題が襲いかかり、二人は夢を共有することができなくなってしまう。

キャラクター

三葉は、お人形さんみたいな容姿と、明るく元気な性格が特徴。一方、瀧は、クールでノリが軽い性格が印象的。夢や現実でのやり取りを通じて、お互いの深層心理に触れていく。また、三葉の故郷・伊豆半島には、神社の巫女である彼女の祖母や友人など、優しく温かみのあるキャラクターも登場する。

音楽

RADWIMPSによる主題歌「前前前世」をはじめ、サウンドトラック全体に渡って、音楽の魅力が詰まっている。劇中歌も多数あり、特に三葉の語る神話のようなメロディーは、心に深く響く。

アニメーション

京都アニメーションによる美麗なアニメーションが、物語に深い感動を与えている。特に、伊豆半島の風景や、街の喧騒、そしてお互いの様子など、細部にまで拘りを感じる描写が見事。

総評

本作は、身体を入れ替えるという架空の設定を通じて、人と人との縁の強さや、運命の不思議さを描いている。ストーリーが進むにつれて、漠然とした不安から、明確な希望へと向かっていく様子が印象的。音楽や美麗なアニメーションも相まって、心に残る感動の作品となっている。