「君の膵臓をたべたい」の感想レビュー

あらすじ

主人公の一人称で語られる本作は、高校生の男女を中心に描かれた青春ラブストーリー。病気で余命わずかと宣告された女子と、彼女の秘密を知った男子が、切なくも美しい日々を過ごしていく。

感想

本作は、原作小説が大ヒットし、映画化された結果、アニメ化もされた作品である。衝撃の結末が話題を呼び、多くの人の心をつかんだ。

まず、ストーリーのテーマである「命の尊さ」が強く描かれている。主人公の少女が病気を患っており、余命がわずかと宣告されたことにより、命の重さや人生の大切さを考えさせられる。一緒に過ごす時間が限られていることも強調され、両者の切ない気持ちが伝わってくる。

また、主人公たちの性格がしっかりと描かれている点も良かった。主人公である少女は自己中心的でわがままだが、それが自分が病気であることとも関係しており、彼女の心情が深く理解できる。一方で、少年はまじめで優しい性格だが、恋愛には奥手であることも描かれ、リアルな感情表現がされている。

映像面では、季節感が感じられる美しい画面が多く、ナチュラルな色調で統一されている点が印象的だ。音楽も丁寧に作られており、物語の雰囲気を盛り上げる効果がある。

しかし、この作品は哀しみと切なさに満ちた作品であり、泣ける人間ドラマとして名高い。そのため、笑いやユーモアの要素はほとんどなく、気分転換を求める人には向いていないかもしれない。

まとめ

全12話で構成される作品であり、感動的な物語が描かれる。哀しみや切なさにめぐまれる作品であるため、気持ちを切り替えたい人には向かない一方、心を打つストーリーが好きな人にはオススメの作品である。映画化されているため、アニメから入るのも良いかもしれない。