「キノの旅 -the Beautiful World-」のレビュー

あらすじ

「キノの旅 -the Beautiful World-」は、コンパクトな銃「ペルル」を持った旅人・キノが、世界中を旅しながら出会う人々や風景、事件を描く作品です。彼女は各地で必ず3日間だけ滞在し、その土地で何かを体験しながら旅を続けます。

印象に残るエピソード

本作には、個性的なエピソードが多くありますが、特に印象に残っているのは「幸福実現国」や「鉄の国」のエピソードです。

「幸福実現国」では、国民が一度だけだが自分の欲しいものを何でも手に入れることができ、金銭が存在しない独自の経済システムが描かれます。しかし、その一方で、人間が持つ欲望や嫉妬などの感情が存在する限り、完全な幸福国家は作り上げることができないという皮肉が込められています。

「鉄の国」では、女性たちが鉄道の車両を修理することが許されず、男性のみがその役割を担っている社会が描かれます。しかし、キノが訪れた際には、女性たちは巧みな手さばきで車両を修理していることが判明し、男女平等の大切さが訴えられます。

キャラクター

キノは、コンパクトな銃とやや無表情な性格が特徴的です。しかし、彼女が出会う人々や風景、事件に対する態度やコメントは、物語の魅力を引き立てます。

また、彼女の相棒である「エルメス」という名前の猫も、コミカルな言動や時には毒舌な発言で視聴者を楽しませてくれます。

総評

「キノの旅 -the Beautiful World-」は、旅先での出会いや現状に対する問いかけなど、深いテーマを含みながらも、コンパクトにまとめられたストーリーが魅力的な作品です。また、映像美や音楽にもこだわりが感じられます。アニメに興味のある人には、ぜひ一度見てほしい作品です。

– 完 –