「鬼滅の刃」のレビュー

概要

「鬼滅の刃」は、吾峠呼世晴による漫画が原作のアニメーション作品である。2019年に第1期が放送され、2020年には劇場版「鬼滅の刃無限列車編」が公開された。物語は、大正時代の日本を舞台に、鬼にされた妹・禰豆子を元の人間に戻すため、鬼狩りの剣士・竈門炭治郎が戦い続ける姿を描いた作品である。

竈門炭治郎の家族は、ある日突然、鬼に襲われ壊滅してしまう。唯一生き残った妹・禰豆子は、鬼にされてしまうが、その力だけはなぜか残っていた。炭治郎は、妹を人間に戻すため、鬼狩りの剣士としての修行を始める。

物語は、彼が鬼殺隊に参加し、様々な鬼と戦う様子が描かれている。特に、本作でもっとも印象的なのは、「無限列車編」だろう。炭治郎と鬼殺隊のメンバーは、悪魔的な鬼が操る列車に乗り込み、命がけで戦う。緊迫した展開と、禰豆子との心温まるやりとりが視聴者を引き込んだ。

主人公の竈門炭治郎をはじめ、鬼殺隊のメンバーや、彼らが戦う鬼たちが個性的で魅力的に描かれている。炭治郎は、家族を失う悲しみを抱えながらも、妹を助けるために奮闘する姿が強く印象に残る。

また、鬼殺隊のなかでも特に魅力的なのは、柱の一人である我妻善逸である。彼は、炭治郎の良き理解者であり、時にユーモアを交えて周りを和ませる。また、無限列車編では、彼の力を存分に発揮する姿が見どころのひとつであった。

本作の美術は、日本の昭和時代にあるような情緒あふれる風景や建物が美しく描かれている。鬼たちの姿も、独特のデザインで視聴者を引きつける。また、色彩表現にもこだわりが見られ、昼夜の対比や、鬼たちの血の色合いなどが印象的だ。

音楽面では、林ゆうきによる壮大な楽曲が多数用いられている。特に、オープニングテーマ「紅蓮華」は物語の世界観に合った、圧倒的な存在感を放っている。

「鬼滅の刃」は、独特の世界観やキャラクター、美術、音楽など多数の要素が高く評価されたアニメーション作品である。本作は、壮大な物語と共に、感動や緊張感を共有できる良作であると言えるだろう。